給与って職場で変わる?

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もくじ

このカテゴリーでは、介護士の給料について掘り下げていきます。

介護士の年収相場は?

厚生労働省のデータによると、介護士の平均年収は約322万円。これは年間賞与やその他の給与も含む金額となっています。全体的な平均で見ても、医療系の職種のなかで見ても、介護士の平均年収は高い方ではありません。

介護士の仕事内容は大変と考えている介護士も多く、仕事内容のわりに賃金が少ないと感じている方もいるようです。なかにはそれが理由で離職を考える人も。

引用元:介護労働安定センター「平成21年度介護労働実態調査」[PDF]

給料を左右する要素は?

介護士の給与を左右する最大の要素は、資格の有無や保有資格の種類。当然、無資格者よりも有資格者のほうが給与は高くなります。 通常の給与に加算される金額がもっとも大きい資格は、介護福祉士。次いで介護支援専門員、ヘルパー2級と続きます。

なお加算される金額ではなく、給与のトータルで見た場合のもっとも有利な資格は社会福祉士。2位が介護支援専門員、3位が福祉用具専門相談員となっています。

職種別の平均年収

介護に関わる仕事の中から、ケアマネージャー、福祉施設し介護員、ホームヘルパーの3種類の職種について、平均年収を比較してみましょう。以下、男女合わせた平均年収となります。

  • ケアマネージャー…378万円
  • 福祉施設介護職員…322万円
  • ホームヘルパー…308万円

職種を問わず、男女合わせた日本人の平均年収は410~420万円程度。それに対し、介護職の最高峰とも言われるケアマネージャーの平均年収が378万円です。

ハードな仕事として知られ、かつ、今後ますますニーズの増大が見込まれる介護職。国民の声はもとより、政府の見解も含め、介護職における給与水準の見直しは急務の課題とされています。

介護福祉士

施設によって若干の違いはありますが、介護福祉士の給料を平均すると、約18万円になります。賞与を合わせた年収は、約350万円です。

例えば正社員として施設に入職した場合、初任給は平均16.7万円。これに資格手当てや残業・夜勤手当などがついて、20万程度となるのが一般的なようです。

訪問サービスと違い、施設勤務はやや給料が高く、介護福祉士としてもやりがいが感じられる職場が多くなっています。

介護福祉士は、一般的に経験年数によって基本給がアップ。役職手当なども加算されることで、給料もさらに上がります。

介護人材の「特定処遇改善加算」など、国の取り組みも積極的に行われていることから、今後も給料アップが見込める職種です。

初任者研修修了者

厚生労働省の「平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果(※)」によると、初任者研修修了者の平成27年の平均月収は、約19.7万円。賞与を含めた年収は、約253万円です。他の介護職員と比較すると、賞与額が低いため、月収が高い割に年収が低い結果となっています。

初任者研修修了者は、実務者研修や介護福祉士と同じような介護業務を行いますが、この3つの資格のうち、最も給料が低く、離職率が最も高い職種です。

一般に資格手当も少ないようですが、夜勤がある施設では、夜勤手当がつくので、施設によっては給料の条件が良い職場もあります。

初任者研修修了者は、既婚女性や他の業種からの転職者が中心。年齢の幅も広く、給料決定時に年齢が考慮される可能性は低いようです。

実務者研修修了者

病院や施設、通所系サービスなど、働いている職場によって、実務者研修修了者の給料は変わってきます。

厚生労働省が実施した「平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果(※)」をみると、平成27年の実務者研修修了者の平均月収は、約28万円。平均年収は、約340万円です。

実務研修修了者は、初任者研修修了者に比べると給料がやや高いですが、介護福祉士の給料には及ばずという結果になっています。

資格手当も付加されますが介護福祉士ほど多くはなく、夜勤手当などをあてにする方も多いでしょう。

初任者研修と同じく、実務者研修終了者として働いている介護職員は年齢層も幅が広く、初任時の給料に年齢を加味される可能性も低いようです。

ケアマネージャー

厚生労働省が発表している「平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果(※)」によると、ケアマネージャーの平均月収は、約21.4万円。賞与などを含んだ年収は、約410万円です。

ケアマネージャーの給料は、施設や事業所などの勤務先によって大きく左右されます。「居宅介護支援事業所」に勤務する場合は、日勤のみになるため、夜勤手当がつくことはありません。ただし、時間外手当がつく場合があります。

施設でケアマネージャーとして勤務する場合は、介護職の仕事を兼ねているケースが多く、資格や夜勤手当がつきます。

ケアマネージャーは、働くエリアによっても給料額に差がありますが、日勤専門で働いたとしても、月20万円前後の給料を設定される傾向にあります。

社会福祉士

厚生労働省の「平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果(※)」では、社会福祉士の平均月収は、約21万円。特別手当や賞与などを含んだ平均年収は、約380万円です。介護福祉士と比較すると、やや給料は高めとなっています。

社会福祉士は、利用者の介助に関わることはなく、主に、施設や病院などで、支援相談員や生活相談員として勤務しています。活躍できる領域も幅が広く、児童や障害者施設のほか、福祉事務所や社会福祉協議会などで、公務員として安定した給料を得ることも可能です。さらに、社会福祉士には、一般的に資格手当がつきます。

社会福祉士の平均初任給は、勤務先により異なりますが、およそ月20万前後です。公務員の場合は、勤続年数が長くなるにつれ、給料も増えていきます。病院や介護施設で働く場合も、経験を積むことで昇給が見込めます。

※参照元:厚生労働省「平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果」[PDF]

年齢別の平均年収

ケアマネージャー、福祉施設介護職員、ホームヘルパーの3職種に分け、それぞれ年齢別の平均年収を確認してみましょう。以下、男女合わせた平均年収となります。

ケアマネージャー

  • 20代/330万円
  • 30代/362万円
  • 40代/394万円
  • 50代/394万円
  • 60代/336万円

福祉施設介護職員

  • 20代/298万円
  • 30代/337万円
  • 40代/341万円
  • 50代/336万円
  • 60代/258万円

ホームヘルパー

  • 20代/279万円
  • 30代/323万円
  • 40代/317万円
  • 50代/309万円
  • 60代/268万円

職種によって返戻別の平均年収にややバラつきはありますが、おおむね、30~50代の年齢層の年収をピークとした山を描いていることが分かります。もちろん、年齢だけではなく、勤続年数や能力等も平均年収に影響してくることは言うまでもありません。

男女別の平均年収

ケアマネージャー、福祉施設介護職員、ホームヘルパーの3職種における男女別の平均年収を見てみましょう。

男性
平均年齢 年収
ケアマネージャー

42.2

3,958,300円

福祉施設介護職員

37.3

3,399,400円

ホームヘルパー

37.5

3,145,700円

女性
平均年齢 年収
ケアマネージャー

48,9

3,611,300円

福祉施設介護職員

41.0

3,036,200円

ホームヘルパー

47.6

3,013,700円

男性と女性の平均年収を比較した場合、やや男性のほうが高いことが分かります。男性の平均年収のほうが高い背景にはさまざまなものがあると考えられますが、その一つとして、男性のほうが管理職に就く割合が高いことが考えられるでしょう。

参照元:介護ワーカー https://kaigoworker.jp/column/124/

介護職に就く人の生の声

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介護福祉士歴16年です。現在は基本給24万円のほかに、地域手当や資格手当などの各種手当が加算されて、年収だと約450万円くらいです。国民の平均年収とほぼ同じですね。余裕のある生活とは言えませんが、特別に不自由があるわけでもありません。

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32歳。新しい職場に移ってから、もうすぐ3年になろうとしています。基本給は22万円くらいですが、そこに色々な手当やボーナスが付くので、まあまあ普通の生活を送れていると思います。給与より何より、前の職場と比べて人間関係が良くて働きやすいです。人間関係は、職場選びの際の大きなポイントだと思いますよ。

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介護福祉士として施設で働き始めて4年になります。夜勤は月6~7回ほどで、年収は440万円くらいです。施設長が代わったら残業代が出るようになり、年収が少しアップしました。施設長の人間性をよく見て職場探しをしたほうが良いかも知れません。

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自分で興した会社がつぶれてしまい、足掛けのつもりで介護業界に入りました。26歳女性ですが、額面給与は29万円でボーナスは80万円出ます。26歳としては意外といい給料をもらっているので、もう足掛けのつもりはありません。むしろ自分で施設を開設しようかと検討中です。

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大阪郊外にある老健で介護福祉士をやっています。勤続19年です。色々な手当を含めると、現在の手取りは約27万円くらいですかね。賞与は年2回で計80万円弱です。私は正職員なので良いのですが、嘱託職員の方々は、同じ仕事をしていても給料が少し安いようですね。個人的には正職員を目指すことをお勧めします。

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介護業界は事業者によって全く待遇が違いますよ。私は20万円スタートでしたが、その後、より高い給料を求めて施設ジプシー(放浪)しました。ジプシーが功を奏し、今は夜勤なしで28万円もらっています。しっかり探せば、きっと良い事業者が見つかりますよ。

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よく「介護業界は稼げない」と聞くけど、本当に皆さん、そんなに給料安いですかね。私は勤続13年目なんですが、年収は600万円弱ありますよ。施設によって、かなり待遇が違うのかも知れませんね。良い事業者に巡り合えることをお祈りします。

介護職員の給料が低くなる理由

それでも施設側はがんばっている

介護現場で働く方々からは「もっと職員の給料を上げて欲しい」という声を多く聞きます。もちろんその声は、施設運営者にも届いています。 しかしながら施設側には、職員の給料を上げたくても上げられない理由があります。それが「すでに施設の収入のほとんどを、職員の給料に回している」という現実です。

訪問介護では施設の収入の約9割が職員の給料

施設に入る収入は、自治体から支払われる介護報酬です。介護報酬の額は国が定めているため、自治体や施設が自由に決めることはできません。

この介護報酬のうち、介護施設事業者では約6~7割、訪問介護事業者では約9割を職員の人件費に回しています。最低限の運営コストを差し引くと、事業者側には、ほとんどお金が残りません。

この状態で職員の給料だけを上げると、運営がままならず介護サービスのクオリティが下がり、利用者が減ってしまう恐れがあります。 いかに「職員の給料を上げてくれ」と言われても、事業者側にとってみれば、「無い袖は振れな」いのです。

給料の低い施設と給料の高い施設がある理由

「無い袖は振れない」はずの介護事業者ですが、事業者によって職員の給料の額に幅があることも事実です。 同じ仕事内容であるにもかかわらず、ある施設では年収450万円、別の施設では年収250万円、といったケースも決して珍しくありません。 なぜ、限られた介護報酬の中で、施設によって給料に差が出てしまうのでしょうか?

ポイントは運営費のコストカット

大規模に展開している事業所の場合、スケールメリットを活かした経営の効率化により、運営費のコストカットを図ることができます。 たとえば業者からオムツを購入する場合、施設のグループで一括大量購入をすれば、割安でオムツを購入できるかも知れません。あるいは、利用者からの連絡先を一か所に集約すれば、現場で連絡に対応する職員の数を減らす(人件費を減らす)ことができるでしょう。

これら経営の効率化によって生まれた余剰分を、がんばっている介護職員への給料に上乗せしている大規模事業者もあります。

逆に小規模の事業者の場合、経営の効率化で実現できるコストカットは限定的かも知れませんが、介護サービス自体の効率化によって運営費を抑えることは可能です。 小規模事業者の求人を比較する際には、施設の介護サービスへの取り組みの工夫を、よくチェックしておくべきでしょう。

介護士の待遇改善に国も動き出している

ベテラン介護職の賃上げへ

団塊世代の高齢化を始め、今後訪れる段階ジュニア世代の高齢化を前に、介護職のニーズはますます高くなっていくことが予想されます。その一方で、他の業種に比べると介護職の給与水準はやや低く、かつハードな労働条件も重なり離職する人が絶えません。

このような背景の中、介護職に就業する人の増加と介護職からの離職防止を狙い、厚生労働省はベテラン介護職の人の賃上げを検討。消費税の増税分を財源に、2019年10月より賃上げの実現を目指して議論が進められています。

政府主導による介護職員処遇改善加算とは

重労働低賃金が叫ばれて久しい介護業界。劣悪な労働条件を前に、政府主導で業界体質の改善を図る制度が介護職員処遇改善加算です。

制度の内容を簡単に言うと「まじめに取り組んでいる施設には政府がお金を出します」ということ。ただし、政府から給付されたお金は、あくまでも介護士の給与に加算することが条件となっています。現場の介護士から見れば、月々の給与アップに直結する非常に素晴らしい制度です。

加算の金額は、施設の「まじめ」の度合いに応じⅤ~Ⅰの5段階。Ⅴに認定された施設は職員一人当たり月額37,000円相当の給付、Ⅰに認定された施設は職員一人当たり月額12,000円相当の給付となります。

事業所に給付されたお金の分配方法については、事業所が決めます。よって、職員が皆一律に同じ金額を給付されるわけではない点に注意してください。

介護職員処遇改善加算の詳細については、当サイト「福利厚生が充実しているか」をご覧ください。

福利厚生が充実しているか
をみる

給与が高い施設形態は?

常勤の介護士の平均給与額は276,940円とされています。しかしながら実際のところ、同じ常勤の介護士でも、務めている施設によって給与は変動します。以下、平均給与が高い施設を上から順に見ていきましょう(常勤)。

  • 1位:介護老人福祉施設…302,680円
  • 2位:介護老人保健施設…291,300円
  • 3位:訪問介護行書…264,680円
  • 4位:かご療養型医療施設…263,800円
  • 5位:通所介護事業所…253,230円
  • 6位:認知症対応型共同生活介護事業所…243,380円

もっとも平均給与が高い施設が介護老人福祉施設。逆に、もっとも平均給与が低い施設が認知症対応型共同生活介護事業所。その差を年間で示すと、実に711,600円にもなります。賞与を含めれば100万円前後の違いになるかも知れません。 同じ常勤の介護職にも関わらず、やや気持ちの悪いデータとなっています。

介護士の年収をアップするには?

介護福祉士の資格をとる

介護士の年収をアップするために一番良い方法は、キャリアアップして資格手当を狙うことです。たとえば、無資格のまま介護業界で働いていても手当はつかず、年収がアップすることも基本的にはありませんが、介護福祉士などの資格を習得すれば、年収も50万円以上は上がると言われています。

企業によっては資格の習得をサポートしてくれたり、資格習得にかかる費用を補助してくれたりするようなところもあります。ぜひ、キャリアアップもしながら年収をアップさせましょう。

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夜勤の手当を狙う

夜勤や残業などの手当を増やすことや、年末年始などの期間に働くことで特別手当をもらえる場合もあります。夜勤をメインにこなす人もいるくらいです。

1つの施設での経験年数を積む

年1回の昇給制を採用している施設では、1年また1年と勤続年数が増えるごとに給料が上がります。1年の間に役職がついたり、資格を取得したりすれば、より昇給が増える可能性も大きくなるでしょう。当然ながら、一つの施設で腰を据えて長く働き続ける方が、施設を経営する側からの信頼も厚くなり、昇給アップが期待できます。

これは転職時についても言えることです。施設をあちこち変えている人よりも、同じ施設でできるだけ長く勤めている人の方が、採用されやすくなります。転職先で給与を決定する際にも経験年数を見られるので、コツコツ実績を増やし、介護職の経験値を上げておきましょう。

役職者を目指す

ある程度介護職員として経験を積んでいる方は、さらなるキャリアアップが求められます。例えば現状が一般職員ならリーダー職や管理職候補などを目指し、専門知識の習得に努めることで、給与アップにつながります。

リーダーや管理職になる素養は、単に経験を積むだけでは身につきません。計画を立て、普段の職務をこなす上で、マネジメント力を磨くことが大切です。自分の弱点や職務上の一つひとつの問題をクリアしていきましょう。上司や他のスタッフから認められることで、役職者へのステップアップが見込めます。

より規模の大きい施設を検討

転職を考えるのもひとつの手です。施設によってあまり大きな違いはないと言われていますが、介護施設のなかでも、特別養護老人ホームは給与の平均金額が高いと言われています。まだ、就職をしていないのであれば、賃金はもちろん、キャリアアップのしやすさや手当のことも考えて企業を選ぶと年収アップが狙えるかもしれません。

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2,000人超の職員を抱え、社会福祉法人としてトップクラスの規模を誇る社会福祉法人の元気村グループ。その理事長を務める神成氏にリアルな給与事情について聞いてみました。

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給与増に重要なのはキャリアアップ
神成裕介
神成裕介
(理事長)

介護職の給与は、社会福祉法人、株式会社を問わず、どこの現場でもそう大きくは変わりません。重要なのは、キャリアアップ。介護の現場を変えたいというモチベーションを持って介護と向き合えば、どんどんキャリアアップできますし、それにともなって給与も上がっていくでしょう。
また、我々元気村グループでは、2018年11月から「新人事評価制度」を導入しました。それは年齢や経験年数ではなく、実力に応じた給与制度を意識し、キャリアアップについても役職を問わず各職種ごとに技術や職務内容、範囲に応じてキャリアアップを実現できるよう制度を設計し直したもの。時代の変化に応じた仕組みづくりを実現しています。 元気村グループ(翔裕園)について
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