介護職でも産休が取れるもの?

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もくじ

介護職でも産休は取れる!

介護職の仕事についていて、妊娠した場合産休がとれるか心配になる方もいるでしょう。産休の制度については、介護でも取得が認められています。正社員はもちろん、パートスタッフでも、取ることが可能です。

取らない人もいる

パートの場合は、出産後の大変さを考えて退職する方もいます。「子供の具合が悪くても休めなかったら」「早退ができないかもしれない」と産休後のことを考え、産休を取らない方がほとんどな職場もあります。

円満に産休を取るには

もし、上司が産休について知識がない場合は、人事・総務担当者に問い合わせるのもおすすめです。一般的に、非正規労働者が取得する場合は、一定の要件を満たす必要があります。法律で保証されている制度ですが、職場によっては取れない可能性もあるので、事前の確認をしておくと安心です。産休を取ったあとにトラブルが起こらないように、周囲とのコミュニケーションを心がけましょう。

産休中の給与やボーナスはどうなっているの?

妊娠・出産・子育てには、なにかとお金がかかるものです。産休をするに当たって、ボーナスがでるか・ないかは、気になるところでしょう。

出産手当金

会社の健康保険の加入団体により、出産手当金をもらえます。支給額は、産休に入る前の給料の12か月間の平均を30で割り、3分の2の値です。もし、12か月間の月給20万円だとすると、30で割って6,666円。3分の2で、4,444円が1日当たりの支給額となり、産休日数分支払われます。

もし産休中でも会社から給料がもらえる場合は、出産手当金の給与額が変わってくる可能性もあります。

ボーナス

ボーナスの支給条件は、契約時にもらう就業規則や給与規程等に書かれています。算定期間の勤続、支給日の在籍、産前産後休暇、育児・介護休暇についてなど支給要件が記載されているので、産休を取る前に確認しておきましょう。

派遣社員やアルバイトも産休は取れる?

正社員以外で介護のお仕事をしている場合、産休を取れるのかわからない方もいるでしょう。または、前例がない職場では取りづらかったり、申請の方法が不明ということもあります。

派遣社員やアルバイトで働いている場合、「正社員ではないので産休などの制度を取れない」と思ってしまいがち。しかしどんな雇用形態でも産休は取れます。

産休の期間も正社員と同じように、産前休暇なら6週間前・産後休暇は8週間後までもらえます。

出産手当金は健康保険に入っていないともらえない

出産手当金は本人が会社の健康保険に加入している場合に、受け取れる制度です。扶養となって働いている場合や、健康保険の加入条件に当てはまらない場合は受給できません。

介護職で育休は取れる?

育休は産後に、男女とも取得できる制度です。子どもが1歳になる誕生日の前日まで、休暇をもらえます。(特別な理由がある場合、2歳まで延長も可能。)

育休の権利は法律で定められているため、介護職だから取れる・取れないということはありません。アルバイト・パートでも育休は取れます。しかし働いている側の勘違い、職場の雰囲気、暗黙のルールなどで、実際は育休の取得率は下がっているのです。育休を取って復帰する人は、パート、アルバイトよりも正社員のほうが、多い傾向になっています。

育休を取る条件

ただし、産休と違って育休には取得条件があります。

  • 休業をする会社に雇用されている期間が1年以上
  • 子どもが1才6か月になるまで契約が満了しない

産休・子育てを考えている人は、以上の2つを満たせるように継続して勤務しておきましょう。

育児休業給付金

子育て時の生活を守るために、雇用保険加入者に対して支給される給付金です。育児休業から180日目までは、12か月間の平均月収の67%×月数が支払われます。181日以降は、50%×月数です。たとえば、平均月収が20万円だとすると、180日までは20万×67%の13万4,000円が1月分として支給。181日目以降は、20万×50%の10万円となります。

もちろん正社員だけでなく、パートや派遣社員でも1年以上雇用保険に入っていれば支給されます。休業前の2年前に賃金支払いが12か月以上(ひと月11日以上)あれば、対象となります。

産休はどうやって伝えるのがベスト?

妊娠がわかったあと、会社への報告をいつ頃行なうべきか悩む方もいるでしょう。なかなか言い出せないまま数ヶ月が過ぎてしまうと、母体に影響がでる可能性も。特に介護職員の業務には、身体に負荷がかかる仕事もあります。移乗や入浴の介助は、とても大変で腰痛にもなるほど。出来るだけ早く伝えてください。

報告は、まずは上司に「お話があります」と伝えて、妊娠について報告しましょう。同僚よりも先に上司に伝えることが望ましいです。早く伝えておくことで、妊娠の初期から周りの職員が配慮してくれるようになります。妊娠時は心身共に不安な部分が多く、他の職員のサポートが欠かせません。周りに理解してもらえれば、精神的にも肉体的に安定できることで業務のパフォーマンス性を維持できるはず!遠慮せずに、できるだけ早く報告すべきです。

産休の取り方

産休を産前に取るときは事前の申請が必要になります。取得可能になるのは、出産予定の6週間前から。いつから休業するのかを、事前に申告するのが決まりとなっています。何も手続きをしないで休めるわけではありません。出産が近づくと準備でバタバタしたり、体調の変化から精神的にも不安になったりと落ち着かない時期でもありますが、申告を忘れないようにしましょう。

出産をしたあとは、休業が定められています。いつまで産休をするのか、いつ復帰するのかについては、施設側と話し合っておきましょう。

産休・育休を取らずに退職してしまう理由とは?

介護職であっても、当然産休は法律で取得できます。しかし、産休・育休を取らずに退職する人が少なくないのも事実。ここでは、取得しなかった妊婦さんたちの理由を紹介しています。

肉体的に疲れてしまう

介護の仕事では体力を使います。利用者の手助け、配膳車の移動など、体を使う仕事が多く、毎日退社時にはかなり体力を使い切っていることでしょう。また腰を痛める可能性も高い仕事です。

出産前後の休暇を考える際にそれまで介護職をしていた女性なら、復帰後に出産の疲れが癒されにくいのではと考えてしまいます。産後休業のあとに、復職することに迷いを感じる方も多いようです。

ストレスが溜まる

職場の人間関係が難しいとも言われている介護業界。出産・妊娠をきっかけに人間関係が悪化するケースもあり、介護職を辞める原因のひとつにもなっています。

病院や老人保健施設、デイサービスなど介護職員の現場には、数人の看護師の方も一緒に働いていることがほとんど。女性同士が集まると、嫉妬や妬みが発生しやすい問題があります。妊娠、出産という本来ならおめでたいことでも、嫉妬、やきもちを妬かれてしまって、関係が悪化することも…。

円満に産休を取得するポイントは、看護師と良好な関係を築くことです。信頼関係が構築できていれば、産休を取得する際の気まずさや「産休明けに責められたどうしよう」というストレスがなくなります。

介護職は産休育休がないと思い込んでいる

介護職は産休育休制度を使えないと思って、申請せずに諦めてしまう方がいます。なかには、休めるのは「看護師だけで、介護職は取れない」と勘違いをしている方も。

もうひとつ多い勘違いが、「大手企業だけの手当・特殊な会社だけもらえる制度」と思っていること。

しかし介護職でも、産休育休制度は取れます。使える制度を上手く活用しながら、これからのより良い人生について考えてみてください。

辞めなくてはいけない雰囲気がある

介護職で産休をとろうとするとき、現在働いている職場の雰囲気に左右される場合もあります。職場に「妊娠したら、辞めなくてはいけない」といった雰囲気があると産休が取りづらいでしょう。

人手不足の問題もあるので、なおさら制度を利用しづらい場合も。そのような考えが積もって、会社を辞めてしまう妊婦さんもいます。

一方、通所介護・小規模な施設・認知症対応の施設などは、3年以上の勤続年数のある社員を配置する決まりがあります。施設の経営者としては退職されると経営が困難になるため、職員一人ひとりが働きやすい環境を整えるべく、育休産休制度が取りやすくなっている場合も。「介護業界は出産・育児との両立が難しい」というのは、一部の施設に限った話かもしれません。自分の希望にあった働き方ができる施設がないか、事前に調べておきましょう。

遠慮している

育休・産休の制度を知っているのに周りに遠慮して利用しない方もいます。激務のときに産休で休むことに抵抗を感じてしまうからです。「復帰したときにうまく仕事ができるか」「産休中迷惑をかけてしまう」と考えてしまい、産休を取らずそのまま辞める流れになってしまいます。利用できる産休・育休制度を使わないのはもったいないことです。また休むべき時期に無理をしてしまうと、母体やお腹の中の赤ちゃんにも悪影響が及ぶかもしれません。

出産後も今の職場で働きたいなら、ぜひ制度を利用しましょう。なかなか言い出せないこともありますが、勇気をだしてまずは、上司に相談することから始めてみましょう。

介護の産休を取るときには周りへの感謝を忘れずに

産休前には周りに感謝の気持ちを伝えることが大切です。保証されている制度だからと遠慮なしに休むと、後からトラブルになることも。産休をとることで、少なからず職場には負担がかかります。職員は仕事内容をカバーしたり、出勤日数を増やしたりする必要がありますし、事務所は人員を募集することもあるでしょう。そのため産休を取る際には、職場への気遣いは欠かせません。

上司に報告をして産休をすることが決定したら、同僚にも報告して「よろしくお願いします」と挨拶しておきましょう。たった一言でもあれば、周囲のスタッフは快く産休・育休期間のフォローができます。また気遣ってもらった際には、お礼の言葉を忘れないようにしましょう。

産休・育休が取りやすい施設の特徴とは

産休が取りやすい施設として、大きな法人であることがひとつの指標になります。法人が大きい場合、企業体力もあるため、シフト制の仕事でも人員をすぐに確保できるからです。そのような施設なら遠慮をせずに、産休・育休を申し出ることができるでしょう。また法人が大きければ保育園や幼稚園が併設されている可能性もあるため、将来的に育児と介護の仕事を両立しやすくなります。

職員の産休取得率などにも注目しましょう。できれば、面接時に確認しておくと安心ですね。

育休を経験した介護士の
インタビュー